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三陸の海と宮崎の食卓を結ぶ――「わかめアニキ」が生産者、そしてラディッシュと紡いできた30年

ラディッシュはお客様に安全で安心、そして心から美味しいと感じていただける商品をお届けするため、食材や調味料はもちろんのこと、お取引先との「絆」づくりも大切にしています。今回の「ラディッシュ・イズム」では、三陸産のこだわりわかめを加工・販売されている株式会社リアスの専務取締役であり「わかめアニキ」の愛称で親しまれている坂詰様にもお話を伺いました。

宮崎から遥か遠く離れた東北・三陸の地で育まれる極上のわかめと、それを届ける坂詰様(以下、親しみを込めてわかめアニキ)。ラディッシュが30年近くにわたり紡いできた絆と、食に対する譲れない情熱の物語をご紹介します。


写真提供:坂詰様(わかめアニキ)

石巻十三浜のわかめ

三陸海岸の南端に位置する宮城県石巻市十三浜(じゅうさんはま)。大河・北上川が運ぶ山々からの豊富な栄養素と太平洋の荒波が交じり合う、海藻育ちにとって最高の環境が整った恵みの海です。ここで育つわかめは、肉厚でありながら柔らかく、鮮烈な風味と心地よい歯ごたえを併せ持つ、日本屈指の品質を誇ります。

近年は地球温暖化や海水温の上昇といった環境の変化により、全国的に海藻の生産量は減少傾向にあります。かつては食卓の定番だったわかめですが、現在ではその希少価値が年々高まっており、本物の品質を持つ三陸わかめを手に入れることは容易ではなくなりつつあります。そうした状況だからこそ、ラディッシュでは豊かな海の恵みと生産者の努力が詰まった「三陸・石巻十三浜のわかめ」を、特別なお届けものとして大切に扱っています。

苦難を乗り越えて深まった生産者との絆

わかめアニキと三陸の生産者様との間には深い「絆」が存在します。その絆が試され、より強固なものとなったのは2011年の東日本大震災でした。津波によって漁場や加工工場は全滅し、生産は一瞬にしてゼロになりました。わかめアニキの会社も売り上げが半減し、事業の存続すら危ぶまれる絶望的な状況に直面したのです。

そんなわかめアニキの目を覚まさせたのは、ある地元の漁師の一言でした。「俺たちは必ず復活する。だから頼むから、それまでに全国の販路を繋ぎとめておいてくれ」――。

その言葉に自らの使命を確信したわかめアニキは、大型店や百貨店に依存しない方法を模索すべく、キャンピングカー「三陸リアス応援カー 絆号」に乗り込みました。全国の地域密着型ローカルスーパーを一軒一軒泥臭く開拓し、三陸わかめの魅力を訴え続けて回ったのです。

生産が再開しても、一度減った売上を取り戻すのは容易ではなく、会社が窮地に立たされることもあったそうです。すると今度は、「アニキを潰すな」と生産者がわかめアニキを支え、救い出しました。

「生産者から預かった大切な商品だからこそ、価格競争で安売りするお店ではなく、食に本当のこだわりを持つお店にしか置きたくない」と、わかめアニキは語ります。

30年、足を運び続ける

ラディッシュとわかめアニキとの出会いは、今から30年近く前の1996年頃。きっかけは、ある異業種の勉強会でラディッシュの先代社長・佐藤龍三郎と出会ったことでした。当時からわかめアニキにとって、先代社長は「『紀ノ国屋』のような、ワンランク上質で本物の食を提供するお店を目指している情熱的な経営者」として記憶に残ったといいます。お互いに車好きという共通の話題もあり、すぐに意気投合したのだそう。

2000年頃からは、わかめアニキご自身が宮崎のラディッシュの店舗へ定期的に足を運んでくださるようになり、現在も年に3回ほどは実演販売のために自ら店頭に立ってくださっています。

わかめアニキが店頭に立ち続けるのは、単に商品を売るためではありません。「お客様と直接対話し、わかめの美味しい食べ方、三陸の海の物語を伝えることで、食に対する『気づき』をあたえたい」という想いがあるからです。作り手の熱量を直接伝える。まさに、ラディッシュのフィロソフィに通じる点です。

一朝一夕には育まれない絆

東日本大震災の直後、「商品を出荷できず会社がたいへんだった時期に、ラディッシュが支えてくれた」と、わかめアニキは語ってくださいました。そして、「先代が描いた食への『想い』を、今の佐藤社長をはじめとしたチームの皆さんがしっかりと受け継ぎ、見事に『実行』に移している」と表現されます。

商品の売買という関係を超え、互いの志に共鳴し、困難な時ほど助け合ってきた30年という歳月。一朝一夕には築くことのできないこの絆こそが、ラディッシュの財産です。

生産者が命がけで育てた食材を、作り手の想いとともに大切にお客様へ提供していくこと。これからも、わかめアニキをはじめとする大切なパートナーとともに、未来に残したい食文化を宮崎の地から発信し続けます。

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